■2002/09/01

Song For The Deaf

髪を切りました。あ、髪を切りに行く前に少し時間があったので友達がCDウォークマンを買いたいというのでお付き合いしてました。その友達とは僕が研究室に忘れていた鍵を持ってきてくれたので会っていたのです。ここでいう鍵とはなにか思わせぶりな感じですけど、文字通りただの鍵です。

そんな感じで試験前からやりたかったことをひとつずつ潰していこうと思っています。明日は購入してまだ半年しか経っていないCDウォークマンの動作がおかしくなってるので交換してもらいに行ってまいります。また明日もCDウォークマン、です。


■2002/09/02

Aqueous Transmission

今日は調子の悪くなっていたCDウォークマンの修理を頼みに、それと少し前から端子部分の接触が悪くなって使えなくなっていた超高価なマウスを有料でも良いので修理してもらえるなら修理してもらおうと、大阪ミナミにある電気街に行きました。

まず半年前にCDウォークマンを購入した店に行って、あーだのこーだの調子の悪いところを説明して修理を頼んできました。実は今日持っていたCDウォークマンを買う前にも、この店でウォークマンを買ったことがあってそれも故障したんです。その時は、その場で新品とすぐ交換してもらったんで良い店だなと思ってたんですけど、この店で買ったものがことごとく故障するので、この店に対して思うことは少なからずあったわけです。それで今日修理を頼んだら、メーカーさんに修理を委託するという形になります、一週間ほどで戻ってくると思うのでまた取りに来て下さいと言うのを聞いて、

「あ?なんで粗悪品つかまされたオレがわざわざ取りに来んとあかんねん。そもそもお前んところで買ったもんが潰れんのは初めてちゃうねんぞ。なんやこの店。もしかして粗悪品ばっかり入荷して少しでも利益あげようとしてんちゃうの。最悪やな。」

なんて言葉が口から出そうになるのを堪えて、笑顔でお願いしますと言ってその店を後にしました。それから一緒に来てくれた友達が中古CDが見たいって言うので、中古CDショップを転々としまして何とかというパンクバンドのアルバムを一枚買っていました。

最後にマウスが修理できるかどうかを聞くためにパソコンショップに入りました。聞くところによるとマウスは消耗品なので修理することはできないとのこと。これで僕の超高価なマウスはただのゴミになってしまいました。もう光学マウスのあの赤い光を拝むことはできない。僕は目の前が真っ暗になりました。今、上手いこと言いました。失意の中、その超高価なマウスと同等の機能を持つマウスの価格を確認すると六千円という法外な値段だったのであきらめて店を後にしました。

最寄の電車の駅に向かいながら、ふらっと入ったパソコンパーツショップに入ると、なんと先ほど六千円という法外な値段で売られていたマウスが四千円だったのです。これは千遇一在のチャンス、だと思ったのですけど、ビニール袋に入れられて山積みにされていたマウス群を見て正規の品じゃない事は容易に分かりました。

少しだけ考えてから、買うことを決意。安さに負けました。大阪人は安さに弱い。そもそも一度、故障したウォークマンを買った店で再びウォークマンを買ったかといえば、安さによるものでした。その店はその電気街の中で確実に一番安くで買うことができる店だったからなのです。

今、僕の右手は再び眩く赤い光を放っています。このマウスも安くで買ったからまた半年で壊れるのかしら。


■2002/09/04

Getaway

自転車を買いに行きました。自転車のタイヤが裂けてしまったので、新しいのを買おうと思いまして。当然徒歩でいろいろ店を渡り歩くことになるんですけど、いざ歩いてみると暑過ぎる。秋そばにいるよと聞いていたのに全然違う。少し歩いただけで自転車が恋しくなりました。

何店か渡り歩くうちに暑さに我慢できなくなり、はやく自転車に乗って家に帰りたい願望が強くなっていき、妥協してそれなりの自転車を買いました。ただそれなりの自転車でも、乗ってみるとなかなか心地良くなるものです。


■2002/09/07

鳩になりたい

電車での帰宅途中のこと。さていつの間に寝てしまっていたのだろう。僕は本を読んでいた、音楽を聴きながら本を読んでいたのにいつのまにやら寝てしまっていたようである。隣人が駅に到着して席を立ったので目覚めてしまった。そうだ、この隣人、馬鹿の一つ覚えのように笑えない話を繰り返し、「もっと笑える話は無いのか」と隣人に言うことを頭の中で空想しながら寝てしまったのだった。

しかし目が覚めると、隣人は席を立っていたのでそれを実現することは不可能になってしまった。ね。それでも上には上がいるのです。ね。隣人の隣りに座っていた、すなわち隣人の奥に座っていた若者。見た目はさて特徴の無い人間で、特に気にも止めてなかったのだけど、ケータイが鳴ってからがびくくと神経に触れるような人間であったことが分かったのである。

「うひゃひゃひゃひゃ、そーですね、いひひひひひ。」

今まで聴いたこと無いほどの下品な笑い声の人間。見た目は特徴の無い人間の下品な笑い声。しかし生き生きしている、下品だけど。

「うひひひひ、それじゃー僕はね、ひひひひひ、ぎぎぎぎぎぎ、また飲みに行きましょうよ、ぎぎぎ。」

僕は足が出た、口より先に足が出た。そしてふとこの人間、妖怪なのではないかと思った。実際、僕の足には妖怪のようなつるんとした白い肉片が転がっていたのだもの。もちろん隣人の時と同じく空想の中だけれども。

空想をめぐらしている間に、妖怪の下品な笑いは相当な時間続いた。注意するタイミングを逃してしまった。足ではなく、むろん僕は立派な社会人だから、口で注意をするべきだと思っていたのに空想のためにタイミングを逃した。それから僕はなるべく妖怪の下品な笑いを聞かないでおこうと勤めたけれども、意識すればするほど妖怪の笑い声が聞こえてきて胃の奥がざわわと動き出した。それは電車を降りてからも続いた。耳に妖怪の笑い声がこびりついていたから。嫌な感じがして不幸が起きると思った。家に帰ると、いい年齢になった飼い猫が死んでいるのではないかと思った。

家に着くと、飼い猫が出迎えてくれた。食事をすると胃の奥のざわわとしたものも無くなった。


■2002/09/09

I Could Have Lied

明日から学校が始まります。学校が始まるということは当然朝早く起きて学校に行かなければならないのです。

明日も朝早くに起きる予定なのですけど、だからといって家を出る用意をしてさっと学校に向かうことはできません。なぜならあるところに電話をかけないといけないから。その電話をかけるところというのがCDウォークマンの修理を依頼したところなのです。

昨日、貴重な時間を割いて修理に出していたCDウォークマンを取りに行ったのですけど、これが全然直っていないのです。ウォークマンと一緒にもらった修理完了の紙の束をがさがさと見たところ、稲葉という人間が検査終了しましたという宣誓書みたいな黄色い紙に丁寧にそしてしなやかに印鑑を押してらっしゃる。

明日は稲葉に電話をしてみようと思うので学校には直接向かうことはできないのです。電話した途端に「LiarLiar」なんて歌い始めたりしたら、殺す。


■2002/09/11

One Of These Days

久しぶりにフットサルをしました。試験勉強ばかりしてたので、体力落ちてるだろうなと思ってはいましたが、そもそも体力なんて初めから無かったということを思い出しました。

そして思い通りの動きもできませんでした。これから以前のように毎週練習してたらある程度良くなるだろうと思ったんですけど、そもそも思い通りの動きなんてできたことなんて無かったということも思い出しました。


■2002/09/13

Knife Fights Every Night

昨日は大学の友達とアルコールなど摂取するためにと京の繁華街へと繰り出しました。久しぶりに集まった面子なので、なかなかの盛り上がり。六時間ほど居酒屋に居座り続けて、気付けば終電もなくなっていました。ま、たまにはよろしいでしょう。

ある友達は酩酊状態。一夜泊めてあげようと言ってくれた友達の家に向かうタクシーの中。僕は助手席に座り、酩酊してた友達はもう一人と一緒に後部座席へ。友達の家へと向かう道中は、一人ずっと喋っていました。誰が喋っていたのかは言わぬが花でしょう。タクシーの運転手にも絡んでいてフォローが大変でした。

コンビニでしばらく友達が家を片付けるのを待っている時にも、大声で喋っている人が一人。僕は昔に深夜のコンビニでバイトしたことがありまして、そのコンビニの店員が思っていることを容易に想像することができました。その大声で喋ってた人が誰かはこれも言わぬが花でしょう。


■2002/09/15

"Pleasure isn't Simple"

本を返して、それからまた新しい本を借りようと図書館に向かいました。家を出ようとしたら、ケンタッキーで昼食買ってきてくれない?と、おかん。断る理由もなかったので、ついでにケンタッキーにも寄ることにして六冊の本を持って家を出ました。

図書館まで自転車で行くと閉館でした。国民の休日なので閉館ということらしくて。休日に休む図書館なんて誰が利用するんだと思いつつも、どうしようもないので六冊の本は一冊も減らないまま、帰りました。

図書館から家までの道を少し外れたところにケンタッキーがあるので、道を外れてケンタッキーへ。なんだ、本来の目的は果たせないで別の目的を果たしに行くのですか。ケンタッキーでいくらかのチキンを買って家に帰りました。

チキンを笑顔でむさぼりながら、いったい何のために外出したんだと思いました。食事中、おかんとの話の途中で図書館の返却ポストの存在に気付いて、その思いはより強いものとなりました。