■2002/11/16

In The Clear

「鮫肌男と桃尻女」を見ました。組織から一億円を盗み出して逃亡する浅野忠信がホテルの女事務員である小日向しえと出会い、組織の追跡から逃げる。さらにホテルの支配人に雇われた殺し屋である我修院達也も彼らを追う、というようなストーリー。

この映画は我修院達也が演じる殺し屋の山田君に尽きます、ストーリーにしろ演出にしろ。サービスエリアのトイレで浅野忠信を殺そうとするシーンなんかは、かなり笑ってしまいました。このシーンは二度見ましたけれど、それでも笑えました。他の登場シーンでも笑わせてもらいました。それに笑わすだけでなく、しっかりとストーリーに絡む。

浅野忠信もすごく良い、ひとつひとつの演技に味があって。例えば小日向しえとの普通の会話で、相槌を打つだけなのにも関わらず、ずっとその演技を見ていたいと思わすほど魅力的なのです。小日向しえとのいっしょに逃亡するシーンは短めなので、もうすこし二人が会話するシーンが見たかった。

悪いところが少しだけあるとすれば、組織員の印象が薄いところでしょうか。組織だから多くて当たり前なのですけれど、組織員が多く出てきまして、会話することでそれぞれの脇役である組織員に色をつけようとしているのですけれども、僕はあまり印象に残らなかった。

「鮫肌男と桃尻女」を全部見終わってから思ったことは、本当に焼き増しだと思いました、「PARTY7」が。全体的に笑わせようとするシーンとシリアスなシーンのバランスが良い「鮫肌男と桃尻女」が、笑いに偏っている「PARTY7」よりも断然おもしろかったです。


■2002/11/17

We Are Scientists!

日曜だというのに今日は大学に行ってまして。というのも学校説明会の研究室発表をするためなのです。僕は大学院生のお手伝いという立場であまり説明をすることはなかったのですけど、それなりに緊張しました。先輩が実装したシステムのデモンストレーションを僕がやってから、実際に学校説明会に来ている高校生もしくは浪人生と思わしき人間に体験してもらうのですけれど、これが誰も自分から触ってみたいと名乗り出る人がいないのです。大方予想がついていましたので、僕は強引に君やりなさいと一番近くにいた人間に言いました。ただ実際にシステムに触って頂くと楽しんでいただいたようで、僕も嬉しくなりました。

研究室発表のお手伝いは、嫌なものとばかり思っていましたが、今日来てくれた人間の笑顔が見れたりするので、悪くないものだと思いました。それに税金で研究費を賄ってもらっている手前、無碍に断ることはできないでしょう。無償でも進んでお手伝いをするのが、国立大学の学生としての使命なのかもしれません。さてバイト代として研究室の何を持って帰ろうかしら。デジカメとかいいかも。


■2002/11/18

Karma Police

初めて警察署に行きました。赤いレンガで造られた階段を上り寂れた自動扉を開けて、警察署に入っていったのです。地方の警察署ということもあってか、意外とこじんまりとしていまして区役所とあまり変わりのない感じでした。ただ警察官達は、区役所の役員とは違う空気を発していました、まるで話し掛けられるのを拒むような。

窓口にいた警察官に要件を告げると、金銭を要求してきました。僕は国家権力に楯突く根性なんて持ち合わせていませんので、すぐに財布を取り出し要求された金銭を出しました。それから次に証明写真を要求されまして、きっちりとサイズを合わせてカットしていた写真を出しました。最後に書類に名前と電話番号を書かなければいけないらしく、窓口を離れて記帳台にて必要条項を記入、それから再び窓口に行ったならば、そこには先程の警察官とは別の人が座っていました。

記入しました、と告げますとなにやら記入事項を確認しているのか、云々呟いておりました。それから何かが足りないみたいなことを呟き始めました。千円足りないじゃない、千円足りないじゃない、と繰り返し呟いていました。先程幾ら払いましたか、なんて言ってくるものだから、言われた額を払いましたと言いましたところ、少し足りないみたい、そこにある曲がり角を曲がったところにある会計係で千円の証紙を買って来い、と。思うところはありましたが、実は先程払っていた額では通知表に記載されていた額より千円少ないと思っていましたので、素直に会計係に向かったのです。

会計係に向かう途中に、暴力団追放と墨汁で書かれた木の看板が立てかけてあるのが見えました。そしてその看板の立てかけられた横の部屋を何気に見ると、コントなどで出てきそうな暴力団の事務所のようなインテリアの部屋がありました、狙い過ぎ。会計係ではパチンコの景品交換所のように、一言の会話も交わすことなく、僕が千円を差し出すと千円分の証紙が返ってきました。

千円分の証紙を持って窓口に戻りまして、その証紙を窓口に渡して終わりだろうなと思っていましたら、この写真は使えません、これのカットしていない写真を持っていないか、なんて言っています。通知表にあった通りにカットしてきたんですが、と返事しましたら、胸がもっと写っているほうが良いかもしれない、私がここでこの写真でもいいですよと言っても免許を交付するのは私ではないからね、など言うのです。これが国家公務員の責任転嫁か、などと思いましたけれども、仕方がないのでその足で近くにある証明写真を撮影してくれるところまで行ったのです。

これでやっと普通自動車免許の更新が終わると思ったら、それではまた一ヵ月後に二時間の講習会がありますので必ず来てください、と。軽くなった財布を鞄に入れて、寂れた自動扉を開けて、赤いレンガで造られた階段を下り、自転車で帰ったのです、自転車で。


■2002/11/22
Seventy Cops

今日は大学の学園祭ということで、僕は研究室の研究発表をしなければいけなかったので、ほとんど参加した記憶のない学園祭に行ってまいりました。大学の研究室が何を研究しているか、なんてことに興味のある人間は学園祭にはあまりいないだろうと思っていましたので、研究室に来訪者は来ないだろうと思っていました。その予想は見事に的中いたしまして、二時間ほど研究室にてお待ちしておりましたが、たった一人だけしか来ませんでした。残り一時間で、もう誰も来ないだろうと思った僕ともう一人で研究室を脱走、勢い余って学校からも脱走。また別の大学の学園祭に行きました。いっしょに脱走しました友達が、また別の大学の友達にベビーカステラを買いに来てね、なんて言われていたらしく、僕も行ったのです。

その大学の学園祭は模擬店がそれなりにあったのですけれども、その模擬店が並ぶすぐ近くで頭の悪そうなスカコアバンドが大きな音で演奏していまして、雰囲気が台無しでした。僕はこんな頭の悪そうな音楽聴きたくないので早く帰ろう、と友達に言いまして、ベビーカステラを買って模擬店を一周しただけで自分の大学に帰ってきたのです。

先程のことが頭にあったからなのかもしれませんけれど、帰ってきてみて僕の大学の学園祭はなかなかどうして良い感じに盛り上がっているじゃないか、なんて思いました。とても居心地が良かった。そのまま研究室に帰るのも気が滅入っていましたので、友達が飲んでいましたカクテルを売っている模擬店に入りましてしばらく飲んでいました。それから別の模擬店にはしごしまして、ビールと泡盛を飲みました。ほどよく良い気持ちになってしまいまして、研究室に帰り帰宅したのです。大学に入って四度目の学園祭だったのですけれど、初めて学園祭を満喫した感じでした。友達と来年は模擬店を出そうなんて約束もしたりして。

それでも明日明後日と誰も来ないであろう研究発表のために学校に行かなければならないと考えると、少しだけ良い気分も覚めるというものです。誰か研究発表を見に来て退屈している僕を救ってください。


■2002/11/26

Sappukei

研究のミーティングの時に、僕は違うことを考えていました。いろんなことを考えていましたところ、久しぶりに書道をしたいと思いまして。小学生の頃に、僕は書道を習っていましてそれなりの段を持っていたのですけれども、随分と長い間書道から離れているので、中学高校では少しだけやっていたかもしれませんけれども、腕も落ちていることでしょう。

だけれどもあれから僕はだいぶ精神的に成長したつもりですので、書道の時に大事であろう集中も増しているでしょう。よって腕は落ちているかもしれないけれども、集中力で何とかなるかもという甘い期待もありまして。まあそれに、久しぶりに書道をやったら普通に楽しめるかなとも思います。

それで時期も時期ですので、来年の正月にでも書き初めなんてやろうと考えているのです。今から何を書こうか、じっくり考えていこうと思います。来年の初ボケになるので一年の処遇を占う上で重要な決定となるでしょう。


■2002/11/29

Still Fighting It

昨日はサッカーを長時間やりまして疲れていたにも関わらずなぜかなかなか寝付くことができませんで。うとうと、眠りにつきそうになった瞬間に酷く喉が渇いてぱちりと目が覚めました。そこから小一時間ほど本を読んでいましたら、念願の眠気が襲ってまいりまして眠ることができたのです。

昼の少し前まで十分寝たのに、学校へ向かう電車の中でも眠気に襲われましてうとうとしていると、こうなんというのでしょうか、足がぴくぴくと痙攣しているのを感じるわけです。それで眠っている時に足がびくっと開きまして、隣りに座っていた人に横目で見られたり。二度ほど同じ事を繰り返しまして、目的の駅まで着いたのです。